木材の断面が大きくなると、火災になっても表面が炭になるため内部の木を守ることが知られている。特に断面が二十センチを超えるとその効果が顕著に表れる。二〇〇〇年に改正された建築基準法では、燃えしろ設計が採用された。例えば、木材の厚さが二十五ミリで三十分、厚さが四十五ミリで一時間の耐火被覆(火災から守るための被覆)としての性能が認められている。木製の扉も厚い材を使用すれば耐火の性能が認められる。燃えるはずの木材がなぜ耐火被覆になるのだろうかと、納得できない人も多いだろう。細い木材は確かに燃えやすい。しかし、厚さがあると燃えにくくなるのは、畳を例にして考えると非常にわかりやすいと思う。乾燥したイグサは一本だとすぐに燃えてしまうが、畳のようにびっしりと中身を詰めて加工すると、燃えにくいものに変化する。火事で全焼した建物でも、畳だけは表面が焦げただけで残っていることがあるくらいだ。燃えしろ設計とはまだまだ耳新しいことばであるが、木材を上手に使いこなすにはなくてはならない規制緩和である。特に最近では木造の三階建て住宅が増加しており、安全性とデザイン性がバランスよく設計される必要がある。
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